ベーシックダンジョンは、本作におけるもっとも基本的なダンジョンマップの形式です。
下記のような形式で表示されます。
この形式においては、ゲーム世界内での1時間や30分などといった一定の時間を、1セグメントという単位で考えてゲームが進行します。
セグメントを経過させてパーティが行える行動は、以下の通りです。
●移動
1セグメントを経過させ、通路が繋がっている先のエリアへ移動します。
●採集
採集イベントが存在している地点において、1セグメントを経過させ、能動的に素材アイテムを入手しようと試みます。
具体的なルールは
ダンジョン探索ルールを参照してください。
●調査
1セグメントを経過させ、隠されているものなどが無いか調査を行います。
主にダンジョン内での探し物を行うようなクエストで使用します。
●キャンプ
GMが許可する状況に限り、
ダンジョン探索ルールに定義されるキャンプを行う事も可能です。
ただし複数セグメントが必然的に経過する点には注意してください。
これ以外にも、エリアに進入した瞬間に強制的に発生するイベントなどGMは用意できますが、それら強制イベントでは時間は経過しません。
なお、このルールにおいては、AM6:00〜PM17:59を昼、PM18:00〜AM5:59を夜とみなします。
また、インペリアルの砲剣のオーバーヒートは、1セグメントにつき1回復していきます。
同様にキャンプで経過する時間等も、ダンジョンルールで「●時間」と書かれているものについては、本ルールを使用する場合、「●セグメント」と読み替えてください。
開始時および移動時について
ダンジョン探索開始時、および移動が完了した直後、GMはパーティの現在位置にあたるエリアから通路が繋がったエリアの概要を提示します。
具体的には、『地形的な概要』『F.O.E.がそこにいるかどうか』です。加えて、どう進んでいくかをPLに判断してもらうための材料になる特別な情報などあれば、それも与えて構いません。例えば左右に道が続いている場合などで、右側からの強烈な硫黄の臭いなどを描写すれば、多くのPLは右手の道に毒、または火山性の地形などを想像し、リスクや対策などを考えるヒントになるでしょう。
なお、PCたちが探索対象のダンジョンの地図を最初から持っている場合などは、最初からマップの全容を表示しても構いません。
F.O.E.
F.O.E.はマップ上に配置され、原則としてパーティと隣接するエリアに存在している場合、パーティはその存在を知覚する事ができます。
F.O.E.もまたパーティと同じように1セグメントにつき1回、移動する可能性があります。
この移動は何らかの固定的なルーチンに基づくもので、PCはそのルーチンを見破ることでF.O.E.を回避していく事ができるというわけです。
代表的なルーチンとしては以下のようなものが挙げられます。
・円周状に通路が繋がっている箇所を一定方向に回り続ける
・1セグメント動かず、次のセグメントで一方向に2マス分進む
・PCが隣接マスに進入すると、一定のマス数ぶんPCをまっすぐ追いかける
・昼間は一切移動せず、夜間になると移動し始める
このルールを使用する場合、マップ上で『パーティとF.O.E.が同一マスに進入した』、または『パーティとF.O.E.が同時に同一の通路を移動した』際に、F.O.E.と遭遇したものとみなします。
パーティとF.O.E.は同時に移動しているものとみなすので、原作ゲームと異なり、『F.O.E.がさきほどまでいたマスへとパーティが移動したが、F.O.E.はそのセグメントのうちに他のマスへ移動した』という場合、または『パーティがさきほどまでいたマスへとF.O.E.が移動したが、パーティはそのセグメントのうちに他のマスへ移動した』という場合は、同一の通路を使った移動(要するに正面衝突)でなければ遭遇したとはみなされません。
イベントの配置
GMは下記のようにダンジョンにイベントやF.O.E.を配置します。
名称 |
イベント |
入口 |
探索はここから開始する。 |
森 |
森が複雑に入り組んで行く手を阻んでいる。
ここを通り抜けるには、地図を上手く描く事が必須だと言える。
【TEC】で目標値11の判定を行う。≪地図作成≫のスキルが有効。
これに失敗すると、1セグメント余計に時間が経過してしまう。
|
岩場 |
調査を行うと、石清水を発見できる。
この石清水は塩分と養分を豊富に含んでおり、強烈に塩辛いが、
【HP】【TP】を最大値の50%回復する効果がある。
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沼地 |
この沼地には森林カエル×4が群れをなしており、
PCたちが進入してくると強制的に戦闘となる。
戦闘後には、沼地に自生している水草が採取の対象となる事をPLに伝える。
ここでの採取は1セッションで1回のみ行う事ができ、採取で入手できるものは下記の通り。
出目 |
獲得物 |
〜6 |
R1草 |
7〜10 |
R1花 |
11〜 |
R2草 |
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低木林 |
この低木林は森ネズミ×3、針ネズミ×3が縄張りとしている。
PCたちが全員Lv1のキャラクターであれば、進入すると同時にPCたちに襲い掛かってくる。
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野営地 |
廃棄された森小屋がある。壁が苔むし老朽化しているが、短時間の休息には使える。
具体的には危険度0扱いでキャンプが可能。
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花畑 |
ここの花は採取の対象となる事をPLに伝える。
ここでの採取は1セッションで1回のみ行う事ができ、採取で入手できるものは下記の通り。
ただし、!ああっと!が発生しなかった場合においても、
採取後には【LUC】で目標値12の判定をパーティ全員に行わせる事。
これには≪鋭敏感覚≫≪危険感知≫は有効とする。
パーティ全員が失敗した場合、毒吹きアゲハ×3からの奇襲を受けて戦闘となる。
誰か一人でも成功していたなら、毒吹きアゲハ×3と戦うか、
その場から逃げ出すかをパーティは選択できる。 |
吊り橋 |
幅10メートルほどの川に、老朽化した吊り橋がかかっている。
そのまま渡るのであれば【AGI】で目標値8の判定が必要となり、
パーティの誰かひとりでも失敗すれば吊り橋の底が抜けて川へ落下する。
川にはかみつき魚×4、イビルフィッシュ(希少種)×1が住み着いており、
川へ落下すると強制的に戦闘となる。
なお、PLが何らかの手段で吊り橋を直接渡る以外の手段を講じようとするのならば、
GMは臨機応変に対応すること。
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石碑 |
この石碑に刻まれた碑文を書き写してくれば目標達成となる。
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F.O.E. |
『狂乱の角鹿』がいる。
初期位置は『岩場』で、2セグメントに1度、反時計周りに
『岩場』→『沼地』→『森』→『岩場』と移動していく。
パーティと遭遇した場合、原則としてPCと戦闘になる。
ただし、PCが身を隠してやり過ごすなどの方法を試みようとした場合、
適切な能力値およびスキルによって判定を行ってもよい。
この際、目標値は12を目安とし、PLから具体的な良いアイデアがあれば
より低い目標値としてもよい。
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その他
このルールを採用した場合、ダンジョンレベルの数値は実質的にはシナリオ終了時の経験点計算にしか使用しません。
が、獲得経験点が実際の冒険の難易度と釣り合うよう、登場するエネミーや入手できる素材は、原則としてダンジョンレベルに等しいものとしておくのがいいでしょう。
その上で、まれに登場する強敵はLv+1、素材の採集判定で出目10以上でダンジョンレベルより1高いRの素材が手に入る…ぐらいがアクセントとしてちょうどよいかと思います。