本作における行為判定とは、
"目標を達成できるかどうか、あるいはどれだけの実効が得られるか不明確な行動において、どれだけの成功を収める事ができたかを乱数によって求める行動のうち、戦闘に関連する行動を除いたもの"
と規定します。
例えばただ歩くだけならば、健常者であるPCの場合、失敗する事はありえません。
(転んだりする事ぐらいはあるかもしれませんが、それでも歩いて数分程度の距離にある目的地へたどり着く事は、よほどのアクシデントがない限りは……)
このため、判定は不要です。
逆に、よほど特殊な事情がない限り不可能な事についても判定は不要です。
あくまで判定が必要なのは、100mを13秒以内で走れるか……などのように、個人の能力によって可否が左右されるケースです。
本作の行為判定は"有限上方ロール"と呼ばれるものの一種で、基本的には
2D6+(該当の能力値ボーナス)で行ないます。
この結果を"達成値"と呼びます。
また、これに対して、『達成値がこの値以上であれば成功とみなす』という値を"目標値"と呼びます。
各能力値でどのような行為を判定するかは、下記の基準に従ってください。
能力値 |
用途 |
【STR】 |
・重いものを持ち上げるなど力業全般
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【TEC】 |
・ある事柄についての知識を思い出す
・物品の鑑定や計測、分析などを行う
・その他、頭脳労働全般
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【VIT】 |
・毒や病気に耐える
・自身に対する拘束などをふりほどく
・その他、我慢する事全般
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【AGI】 |
・素早く走る
・ジャンプして裂け目を飛び越えるなど、全身を用いた運動全般
・物音を立てずに忍び歩きをする、身を隠すなど
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【LUC】 |
・間近に迫っている危険を感知する
・探しものをする
・その他、手先の器用さを使った作業全般
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また、目標値はおおむね以下のような基準になっています。
目標値 |
難易度の目安 |
7 |
容易。ド素人であれば、まれに不注意などで失敗しうる程度。 |
10 |
駆け出しでも充分達成し得る。訓練を積んだプロなら、よほどの不運がない限りまず失敗はしない。 |
13 |
わずかに難しめ。駆け出し程度ではやや分が悪い。プロでも失敗はありえる。 |
16 |
難しい。充分な訓練と経験を積んだいっぱしのプロで五分五分の成功率。 |
20 |
非常に難しい。専門家でも安定した成功は望めず、素人にはやらせるだけ無駄。 |
25 |
極めて難しい。天才的な一流の専門家でようやく五分五分程度の成功率。 |
30 |
成功すれば歴史に名が残り得るほどの至難。 |
なお、あらゆる判定の処理において、端数が発生した場合は切り捨てで処理します。
対抗判定
一般行為判定の中でも特に、複数の者が競い合って優劣を決める形式のものを『対抗判定』と呼びます。わかりやすい例としては、徒競走や腕相撲で勝敗を決める場合などです。
対抗判定においては原則として、達成値が同値の場合、より受動的である側の勝利とみなします。(能動側の達成値を目標値として、受動側が一般行為判定を行うものと解釈してください)。ただし、いずれが能動側・受動側かと決めかねる場合は、GMの裁定において再度の判定を行っても構いません。この場合、その判定に際して使用したアイテムやスキルの効果を維持したまま再度判定してよいものとします。
絶対成功と絶対失敗
一般行為判定において、"6"の目が複数出た場合、"絶対成功"となり、目標値如何に関係なく必ず成功となります。
例外として、複数者で成功度を競い合う場合においては、より受動的な方の"絶対成功"を優先します。
逆に、判定の全ての出目が"1"であった場合は、"絶対失敗"とみなし、目標値如何に関係なく必ず失敗となります。
あくまでも『確実に成功する』『確実に失敗する』というものであり、(GMから特段の指示が無い限り)決定的な成功や致命的な失敗をするものではありません。この意図の取り違えが無いように注意してください。
また、対抗判定において両者が"絶対成功"となった場合は、より受動的な側の勝利とします。
FP(フォースポイント)
【FP】とはフォースポイントの略で、キャラクターが有事の際に使用できる、いわゆる火事場の馬鹿力とでも言うべき潜在力の事を指します。
キャラクターは、セッション開始時に【FP】を1所有しています。また、一般行為判定においてダイスで「1」の出目がひとつ出るごとに、キャラクターは【FP】を1獲得します。
こうして貯めた【FP】は、下記の方法で使用する事ができます。
●一般行為判定のダイスを増やす
通常の2D6に加えて、追加でダイスを振ることができます。
【FP】1点につき、1個のダイスを追加できます。
ただし、全ての出目を合計するわけではなく、
振ったダイスの中から2つを選んで使う事になります。
また、この効果を使用した判定においては、ダイスで「1」の目が出ても、【FP】を獲得する事は一切できません。
●一般行為判定のダイスを振り直す
文字通り、判定を振り直す事ができます。
ただし、1回の行為判定につき、振り直せるのは1回だけです。
また、振り直す前に「1」の目が出ていたとしても、【FP】を獲得する事はできません。
さらに、振り直した際に「1」の目が出ても、これもまた【FP】を獲得する事はできません。
●FPを消費するスキルを使用する
各スキルの説明を参照してください。いずれも強力な効果を持ったスキルです。