エネミー識別
エネミーを目視した際、プレイヤーキャラクターたちは瞬時に"識別"を行う事ができます。これは戦闘処理に突入する前に行う事ができ、何も消費しません。
識別の判定は、【TEC】による一般行為判定で行います。目標値はエネミーの【希少度】で、一度の判定で戦闘に参加している全エネミーに対してまとめて行います。
識別に成功した場合、GMはプレイヤーに対して、エネミーの能力の一部を開示します。どこまで開示するかはGM判断によりますが、少なくともLv、耐性、主な保有スキルなどは教えるべきでしょう。これらは戦術的な判断を行う上で非常に重要な要素だからです。
逆に、プレイヤーキャラクターたちのいずれも識別に成功しなかった場合、そのエネミーに対しては
耐性は最低でも3として扱い、また《弱点:●●》のスキルは適用されません。
これはプレイヤー知識による有利・不利の格差を埋めるための措置です。知識のあるプレイヤーは頭のよろしくないキャラクターを操っていてもバンバン敵の弱点をつき、逆に知識のないプレイヤーは頭がいいはずのキャラクターを操っていても有効な作戦を提示できない…というものでは、役割演技のゲームとしていかにも悲しいために施した措置と考えてください。
戦闘の概要と手順
本作の戦闘は、最大6対6の人数規模で行われます。
PCは、前衛・後衛それぞれ3人まで配置する事ができます。前衛・後衛のいずれかに4人以上配置する事はできません。
(エネミーはこの配置の制限を受けません)
戦闘に参加している者たちは、どちらかの勢力が全滅(あるいは人間同士での戦いの場合、降参)または逃亡に成功するまで、下記のフローに沿って行動を繰り返します。
開幕フェイズ
↓
メインフェイズ
↓
終了フェイズ
開幕フェイズ
開幕フェイズでは、戦闘に参加している全員が一斉に1回ずつ行動を行います。
以下の行動のいずれかを行う事ができます。
●配置の変更
…前衛・後衛間の移動や、横の並び順の変更ができます。
ただし、『自分以外の者を動かす』事はできません。あくまでも自分の移動だけです。
●武器の持ち替え
…『武器』スロットと『その他』スロットの両方に武器を装備している場合、
そのふたつを入れ替える事ができます。
●タイミング『開幕』のスキルを使用
…スキルの解説に従ってください。
●防御専念
…ターン終了までの間、待機状態になります。
待機状態の間は、あらゆるダメージロールからの受けるダメージを半減します。
●逃走
…特殊な処理になるので、後述します。
メインフェイズ
メインフェイズでは、戦闘に参加している全員が【速度】順に行動を行います。
(【速度】が同値の場合は原則的にPC→味方NPC→エネミーの順で動きます)
例外として、『最速行動』と『後発行動』がありますが、これについては後述します。
具体的に取れる行動は、以下のいずれかです。
●通常攻撃
…装備中の武器と自身の能力に基づく【命中】と【物理攻撃】で物理攻撃ロールを行います。
この際の攻撃属性は、装備中の武器の基本属性に依存します。
●タイミング『主行動』のスキルを使用
…スキルの解説に従ってください。
ただし、命中などの判定を必要としないスキルでも、一般行為判定に相当する2D6を振ります。1ゾロの場合は発動失敗となります。
『1』の目が出た場合の【FP】獲得も行われます。
●アイテムを使用
…アイテムの解説に従ってください。
最速行動と後発行動
メインフェイズの行動順の例外に、『最速行動』と『後発行動』があります。
『最速行動』は、メインフェイズの開始直後に誰よりも早く回って来る行動順です。
逆に『後発行動』は、メインフェイズの終了直前、【速度】順に行動している全員の行動が終わった後で回って来る行動順です。
複数人が『最速行動』を、または『後発行動』を行った場合は、PC→味方NPC→エネミーの順で行動を処理していってください。
待機状態
『待機状態』とは、メインフェイズにおいて通常【速度】順に行う行動の権利を放棄し、その代わりに何らかの有益な効果を得ている状態の事を言います。
原則として『待機状態』はそのターンの終了フェイズで解除されますが、スキルの効果に特段の説明があった場合はそちらを優先します。また、『待機状態』が解除された瞬間に、そのキャラクターはメインフェイズ行動済みであるものとみなします。
攻撃ロール
攻撃ロールとは、(一部の特殊な方法を除いて)敵にダメージを与えるための攻撃全般の処理方法です。
『物理攻撃ロール』と『属性攻撃ロール』の2タイプが存在しますが、処理に使用する戦闘能力値が変わってくるだけで、処理の流れとしては概ね同じです。
まず攻撃ロールの前提として、対象が射程内にいる必要があります。射程が『近』の攻撃は、自身が味方前衛に位置しており、かつ対象も敵前衛に位置している場合のみ使用可能です。射程『遠』の攻撃はお互いの位置に関係なく使用可能です。
次に、攻撃を行う側は、物理攻撃ロールであれば【物理命中】を、属性攻撃ロールであれば【属性命中】を用いて、攻撃対象の【回避】を目標値とした一般行為判定を行います。
(この際、複数の対象に対する1回の攻撃や複数回の攻撃の場合であれば、対象1体ごと、攻撃1回ごとに判定を行なってください)
これに成功すると、攻撃が命中した事となり、対象にダメージを与える(=【HP】残量を減らす)事ができます。
攻撃が命中したら、まずは攻撃を受けた者の【耐性】を算出します。基本的には攻撃の属性に該当する属性の【耐性】をそのまま使用しますが、複合属性による攻撃については、関係する属性のうち最も低い【耐性】を適用します。また例外的に、無属性攻撃については常に【耐性】を0とみなします。
その後、実際に幾らダメージを与えるのかを決めるためのダイスを振ります。
物理攻撃ロールの場合は
(攻撃側の【物理攻撃】) - (攻撃対象の【防御】)
属性攻撃ロールの場合は
攻撃側の【属性攻撃】
に等しい数だけ1D6を振ります。これによって、攻撃を受けた者の【耐性】より大きい値が出たダイスの個数がそのままダメージとなります。
なお、これによって算出された、最終的な攻撃対象の【HP】減少量を『実ダメージ』とも呼称します。
クリティカルヒット
ダメージ算出のダイスを振った際、『6』の目が出た個数が、『1』の目が出た個数よりも2個以上多ければ『クリティカルヒット』となります。
ダメージ算出のダイスを追加で4個振ることができるほか、クリティカルヒット発生時に発動すると明記されたスキルが即座に発動します。
受動行動
受動行動とは、自身への攻撃ロールに対して行うリアクションです。
具体的には、タイミング『受動』と明記されているスキルの使用によって、被害の軽減などを行います。
1回の攻撃ロールに対して、攻撃の対象になった者は1回だけ受動行動を行う事ができます。
状態異常
状態異常とは、戦闘中に発生する、何らかの持続的な悪影響の事を指します。
具体的には、下記の通り種類があります。
[石化]と[スタン]以外は、状態異常を受けた際、抵抗の目標値だった値を記録しておく必要があります。
この値は『深度』と呼び、自然回復するための目標値などとして持続的に使用します。
名称 |
効果 |
石化 |
一切の行動が不可能になり、【回避】も0扱いになる。 |
呪い |
攻撃ロールの結果、何らかの敵に与えた実ダメージの半分が
自身に返って来るようになる。
返って来るダメージは純粋な実ダメージとして扱い、
【防御】や耐性は一切適用されない。
|
毒 |
終了フェイズで、【HP】に実ダメージを受ける。
ダメージ量は、毒を付与した者の【抑制攻撃】の値に等しい。
(毒を付与した際の達成値ではなく、副能力値の値そのまま)
|
睡眠 |
一切の行動が不可能になり、【回避】も0扱いになる。
また、〈斬〉〈壊〉〈突〉属性の【耐性】が-1扱いになる。
なお、この状態異常は何らかの攻撃ロールを受けると、
その攻撃ロールの処理終了直後に自動的に解除される。
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混乱 |
状態異常を受けた瞬間、および毎ターンの開幕フェイズに1D6を振る。
出目が1〜3だった場合、そのターンの自身の行動は、
開幕フェイズには何もできず、メインフェイズでは味方に通常攻撃を行う。
その際の攻撃の対象は、自身を除く同列の味方の中からランダムに選択する。
なお、受動スキルは使用可能。
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麻痺 |
状態異常を受けた瞬間、および毎ターンの開幕フェイズに1D6を振る。
出目が1〜3だった場合、そのターンは一切の行動が不可能になる。
(待機状態中であれば、それもキャンセルされる)
行動が不可能になった場合、そのターンは【回避】も0扱いになる。
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テラー |
状態異常を受けた瞬間、および毎ターンの開幕フェイズに1D6を振る。
出目が1〜3だった場合、そのターンは一切の行動が不可能になる。
(待機状態中であれば、それもキャンセルされる)
行動が不可能になった場合、そのターンは【回避】も0扱いになる。
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盲目 |
【物理命中】【属性命中】【回避】に-3を受ける。 |
スタン |
そのターンにおける自身の行動の権利を失う。
待機状態中であれば、それもキャンセルされる。
また、【回避】も0扱いになる。
なお、この状態異常は次のターンには持ち越されず、
必ずそのターンだけで効果を終える。
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封じ
封じとは、戦闘中に発生する、何らかの方法で体の部位が封じられている状態を指します。
下記の通り種類があり、状態異常と同様に『深度』を記録しておく必要があります。
名称 |
効果 |
頭封じ |
部位:頭のスキルが使用不可能になる。
また、【物理命中】【属性命中】に-2を受ける。
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腕封じ |
部位:腕のスキルが使用不可能になる。
また、【物理攻撃】に-4を受ける。
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脚封じ |
部位:脚のスキルが使用不可能になる。
また、【回避】が0扱いになり、加えて後述の逃走の判定にも参加できなくなる。
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強化効果・弱体効果
強化効果および弱体効果とは、文字通り一時的な強化や弱体の効果を受けるものです。
下記の通り種類があります。
効果の持続時間はターン数で管理され、終了フェイズにおいて一律で持続ターン数の残を-1します。その結果、残ターン数が0になったものは効果消滅します。
強化効果および弱体効果はそれぞれ別個に、3種類分まで同時に付与しておく事ができます。
ただし、同一種類の強化効果・弱体効果を重ねて付与しようとした場合は、最も効果の大きいもののみが適用されます。
また、『対抗』欄に記載された強化・弱体効果は、お互い共存できません。対抗の関係にある強化・弱体効果が同一のキャラクターにかけられた場合、両者とも効果は消滅します。
名称 |
分類 |
対抗 |
効果 |
属性付与:● |
強化 |
なし |
●には炎・氷・雷いずれかが入る。
攻撃の基本属性に、指定された属性が加わる。
|
耐性付与:● |
強化 |
弱点付与:● |
●には炎・氷・雷いずれかが入る。
指定された属性の【耐性】に+1を得る。
|
物理攻撃上昇:● |
強化 |
物理攻撃低下:● |
【物理攻撃】が上昇する。●は上昇量を示す。 |
属性攻撃上昇:● |
強化 |
属性攻撃低下:● |
【属性攻撃】が上昇する。●は上昇量を示す。 |
防御上昇:● |
強化 |
防御低下:● |
【防御】が上昇する。●は上昇量を示す。 |
速度上昇:● |
強化 |
速度低下:● |
【速度】が上昇する。●は上昇量を示す。 |
命中上昇:● |
強化 |
命中低下:● |
【物理命中】【属性命中】が上昇する。●は上昇量を示す。 |
回避上昇:● |
強化 |
回避低下:● |
【回避】が上昇する。●は上昇量を示す。 |
抑制防御上昇:● |
強化 |
抑制防御低下:● |
【抑制防御】が上昇する。●は上昇量を示す。 |
最大HP強化:● |
強化 |
なし |
【HP】の最大値が上昇する。●は上昇量を示す。 |
HPリジェネ:● |
強化 |
なし |
終了フェイズでHPが自動的に回復する。●は回復量を示す。 |
TPリジェネ:● |
強化 |
なし |
終了フェイズでTPが自動的に回復する。●は回復量を示す。 |
追撃:● |
強化 |
なし |
●に該当するキャラクターが何らかの攻撃ロールを行った際、 追撃する事ができる。 |
クリティカルアップ |
強化 |
なし |
ダメージ算出のダイスにおいて、 『6』の目が出た個数が『1』の目が出た個数を
1個以上上回るだけでクリティカルヒットが発生するようになる。 |
物理攻撃低下:● |
弱体 |
物理攻撃上昇:● |
【物理攻撃】が低下する。●は低下量を示す。 |
属性攻撃低下:● |
弱体 |
属性攻撃上昇:● |
【属性攻撃】が低下する。●は低下量を示す。 |
防御低下:● |
弱体 |
防御上昇:● |
【防御】が低下する。●は低下量を示す。 |
速度低下:● |
弱体 |
速度上昇:● |
【速度】が低下する。●は低下量を示す。 |
命中低下:● |
弱体 |
命中上昇:● |
【物理命中】【属性命中】が低下する。●は低下量を示す。 |
回避低下:● |
弱体 |
回避上昇:● |
【回避】が低下する。●は低下量を示す。 |
抑制防御低下:● |
弱体 |
抑制防御上昇:● |
【抑制防御】が低下する。●は低下量を示す。 |
弱点付与:● |
弱体 |
耐性付与:● |
●には炎・氷・雷いずれかが入る。
指定された属性の【耐性】に-1を受ける。
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抑制防御ロール
状態異常および封じの付与から身を守る、または自然回復する際には、『抑制防御ロール』を行います。
提示された目標値に対して、【抑制防御】を用いて一般行為判定を行い、成功すれば悪影響を避ける(または回復する)ことができます。
回復ロール
【HP】を回復させる場合、一部スキルを用いた方法においては『回復ロール』を行います。
命中判定の代わりにスキル発動の2D6のみ振り(1ゾロなら発動失敗、『1』の目が出れば【FP】獲得)、その後、単純に回復量のみを決めます。
具体的には、ダメージ決定と同じ要領で
【属性攻撃】+スキルによる補正値
に等しい個数だけ1D6を振り、4以上の目が出た数が【HP】回復量になります。
追撃と反撃
一部のスキルは、『追撃』や『反撃』を行うとされています。
ここで言う『追撃』と『反撃』とは、単に攻撃ロールの事です。
スキルの効果として特段の説明がなければ、いわゆる通常攻撃に相当する物理攻撃ロールと捉えてください。
ただし、『追撃の追撃』および『反撃の追撃』は発生しません。
また、『反撃に対する反撃』も発生しません。
(上記2つは、どちらかが倒れるまで無限ループになる事を回避するためのルールです)
※『追撃に対する反撃』は発生します。
複数回攻撃と範囲攻撃
一部のスキルは、1回の主行動で複数回の攻撃や、複数の対象に効果を及ぼす効果を発揮します。
このタイプのスキルは特別に、以下のルールを適用します。
・【物理命中】【属性命中】【抑制攻撃】の判定は対象1体ずつ行う
・上記の判定で『1』の目が出て【FP】を獲得できるのは、1回の主行動につき、最初の1回目のみ
また、こういったスキルの中には、攻撃対象をランダムで決定するものも存在します。
こういった効果が明記されているスキルは、射程内にいる敵の中から等確率で対象を選択してください。例えば5体の中から対象を選択する場合、オンラインセッションなら1D5などのコマンドを使用し、オフラインセッションであれば「6が出たら振り直し」として1D6を振って対象を決めるなどするとよいでしょう。
この際、「同一のエネミーには1回しか攻撃できない」と指定されているスキルについては、上記のとおりの方法で攻撃対象を選択したうえで、同一の対象に対する2回目以降の攻撃は発生しなかった事になります。例えばA,B,Cの3体のエネミー対してランダムで3回の攻撃の対象を選択する際、それぞれA,A,Cが対象として選択された場合、結果的にAとCにのみ1回ずつ攻撃が行われる事になります。
遅発攻撃
一部のスキルは『遅発攻撃』に分類されます。
遅発攻撃とは、攻撃の一種ではありますが、攻撃ロールを実行するタイミングはスキルを使用した時点よりも後のターンに来るというものです。
スキルの説明文にある通りのターン数が経過した、そのターンの終了フェイズに攻撃ロールを実行する事になります。
なお、遅発攻撃スキルを使用したキャラクターは、その遅発攻撃の攻撃ロールを実行するまでは、新たに遅発攻撃スキルを使用する事は一切できません。
連携攻撃
一部のエネミー用スキルは『連携攻撃』に分類されます。
連携攻撃とは、複数のエネミーが同時に行動する事によって行う、強力な攻撃のことです。
行使にあたって、具体的には、下記のように使用します。
・スキル欄に連携攻撃用スキルを持っている者を主たる発動者とし、
スキル欄に表記されている連携者が必要となる
・【速度】は、遅い方に併せる形で一斉に行動する
・連携攻撃に参加したエネミーは、そのターンにおいて全員行動終了済みとなる
トークン
一部のスキルは、トークンを配置すると解説されています。
トークンとは、【HP】や【TP】、固有の能力値などを持たず、自律的に行動してくれる戦闘用の擬似NPCです。
メインフェイズでの行動順番的には、トークンを配置した者と同じ【速度】であるものとして扱い、定められた行動のみを機械的に繰り返します。この行動は、配置されたターンにも行われます(つまり、配置された瞬間に1回目の行動を行えます)。
原則として、配置者が戦闘不能になると、トークンも消滅します。
オーバーヒート
オーバーヒートとは、
インペリアルのみが持つ特殊な概念です。
《●●ドライブ》と名のついたスキルを使用する事でこの状態となり、規定のターン数が経過するまでは再び《●●ドライブ》と名のついたスキルを使用する事ができません。
ただし、それ以外のペナルティは特にありません。
終了フェイズ
戦闘に参加している全員の行動が終了(または行動不能、行動放棄など)したら、そのターンの終了フェイズに移行します。
終了フェイズでは、下記の順番で処理を行います。
●1.遅発攻撃
このターンに発動する予定になっていた遅発攻撃の攻撃ロールを実行します。
●2.毒ダメージ
[毒]の状態異常を受けている者は、【HP】にダメージを受けます。
(ダメージ量については、前述の状態異常一覧を参照してください)
●3.各種効果発動
「終了フェイズに〜」と効果が記載されているスキルやアイテムの効果を発動します。
●4.封じ・状態異常の自然回復
[石化][スタン]を除く状態異常および封じを受けている者は、それぞれに対して深度を目標値とした抑制防御ロールを行います。
これに成功した封じor状態異常は、効果消滅(自然回復)します。
●5.強化・弱体効果の持続時間減少
強化効果および弱体効果の持続ターン数残を-1します。
この結果、持続ターン数残が0になった強化or弱体効果は消滅します。
●6.封じ・状態異常の深度低下
[石化][スタン]を除く、現在受けている状態異常および封じの深度を全て-1します。
戦闘不能
【HP】が0以下になったキャラクターは[戦闘不能]状態となり、一切の行動が不可能になります。
また、前衛が全員[戦闘不能]状態となった場合、その陣営は自動的に前衛と後衛が全員交代します。
戦闘の終了
PCまたはエネミー、いずれかの陣営が全員[戦闘不能]または[石化]状態になると、そうなった側の全滅という形をもって戦闘は終了します。
全滅したのがエネミー側であれば、ドロップアイテム判定を行います。
ドロップアイテム判定とは、倒したエネミー1体ずつにそれぞれ2D6を振り、出目からエネミーのドロップアイテムデータを参照し、入手する処理です。
具体的な入手アイテムに関しては、エネミーデータを参照してください。
なお、ドロップアイテム判定は一般行為判定とは別物であるため、1の目を出しても【FP】は補充されません。
全滅したのがPC側であれば、GM判断による処理に移行します。
原則的には、『キャラクターたちは救助され、目標達成できなかったが命は助かった』という結末に持っていくのが無難でしょう。
ただし、遊ぶメンバー同士でコンセンサスが取れていれば、上記通りにする必要はもちろん全くありません。
この他にも、逃走に成功する事で戦闘を終了させる事もできます。
逃走
戦闘から逃走したい場合も時にはあるでしょう。そのような場合、パーティ全員の同意の下に、開幕フェイズで全員が『逃走』を宣言する必要があります。
宣言がなされたら、ただちに戦闘に参加している全員が【回避】での判定を行います。
この結果、逃走したい側の中で最高の達成値が、敵陣営の最高の達成値を上回っていれば、逃走に成功し、戦闘終了となります。
(逃げる側が能動、追う側が受動扱いなので、同値の場合は逃げられなかった扱いになります)
ただし当然ながら、戦闘終了後、モンスターのドロップアイテム判定は一切振る事ができません。
不意討ち
何らかの理由により一方の陣営が完全に不意を討たれた状態で戦闘開始した場合、不意打ちが成立します。
不意打ちが成立すると、不意を討たれた側は最初の1ターン、受動行動以外は一切の行動ができなくなります。
希少種
希少種とは、同種のエネミーの中でも特別に高い能力を持った個体を意味します。
具体的には、通常のエネミーに比べて【HP】が2倍〜3倍程度になり、さらに耐性0は1に、1は2に強化されます。加えてGMの匙加減次第で、【物理命中】【属性命中】【回避】に+1、【物理攻撃】【属性攻撃】【防御】に+2程度までの強化が任意で加えられる場合があります。
(早い話が、あるシナリオのボスエネミーとして使用するに際して、既存のエネミーを強化して使いたい場合の目安となるルールです)
希少種のエネミーは、エネミー識別の際には本来の【希少度】の値をそのまま使用します。ただし、希少種である事を見抜くためには本来の【希少度】より2高い達成値で識別を成功させなければなりません。
言い換えると、【希少度】ぴったり、あるいは+1までの達成値でしか識別できなかった場合、その個体が希少種である事は伏せられたまま、本来のデータだけがPLに提示される事になります。